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突然の来訪者《6》

そんな私の様子に、それまでオロオロしていたラルドさんが意を決した面持ちでバルトさんの前へ出て跪いた。 「ば、バルト様!お久しぶりです!」 「何だ、お前は?」 「俺…、いえ、私は、センター一族のラルドと申します!」 「……ああ、父上の庭師か。ベリアルの専属になったとかいう」 「…は、はいっ!」 「お前の噂は聞いている。何でも、ベリアルの怒りを買ったとか、見初められてベリアルの愛人になったとか…」 「わーっ!!」 急に叫んだラルドさんが、私の耳を塞ぐ。 びっくりして、何の話かは分からなかったけれど、ラルドさんがとても慌てている様に見えた。 「そ、その…、噂は根も葉もない出鱈目でして…。それは兎も角として、る、ルノア様は、ベリアル様の事を深く愛しておられます。私の様な者が差し出がましい上に、無礼は重々承知しておりますが、どうか、ルノア様を連れて行くのは御容赦下さい…!」 「ら、ラルドさん!?」 きっと、私が困っているのを見かねたのだろう。 ラルドさんは勢い良く地面に這い蹲り、バルトさんに向かって頭を下げた。

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