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突然の来訪者《13》
「ん…ふぅ…」
濡れた音が部屋に響く。
絡め取られ執拗に舌を舐られれば、ベリアル様が怒っているのに、段々ぽーっと頭が霞みがかってきて、気持ちよくなってしまう。
「ベリアル…様?」
ぽやーっと惚けていると、ベリアル様が溜息を吐く。
「大体、お前がこの様にぼーっとしてるから隙を狙われるのでしょう?」
「も、申し訳ございません…」
「次にあんな事をさせたら許しませんよ」
「は、はい、すみませんっ」
ジロリと睨まれて、身体が竦む。
「さて…」
「…?」
「私のモノでありながら、あんな低俗な輩に触れさせた仕置きをしなくてはいけませんね…」
「ええ!?」
ベリアル様の言葉に悲鳴を上げる。
お仕置きなんて、ベリアル様と思いが通じてからはされた事が無い。
思い出される過去のお仕置きの数々に、私はすっかり震え上がった。
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