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突然の来訪者《16》

「ひんっ!?」 捕らわれた股間に力を込められて、ビクリと震える。 「逃げるのか?」 「っ…」 ベリアル様の言葉に、そんなつもりは無いと必死に首を横に振る。 だけど、どうしても腰が引けてしまう。 「ど、どうか…、見ないで下さい…」 一方的に高められ、身悶える姿を、ベリアル様はどんなお顔で見ているのだろうか。 想像するだけで、くらくらと目眩がする。 懇願する私にベリアル様は、 「駄目だ、これはお仕置きなのだから」 と、ピシャリと言い切る。 だけど、ベリアル様の声は笑いを含んでいたから、からかわれているのかもしれない。 ベリアル様の手が、またすっかり濡れそぼった私のペニスをゆるゆると扱き始める。 「あっ…、あっ…」 「ふっ、恥ずかしいと口で言う割に随分と愉しそうじゃないか?」 「あっ!?」 急に、今度は本当の痛みが走る。 パチリと音が聞こえた。 この感覚は知っている。 以前、達する事を許されず、ペニスを戒められた事がある。 その時に使われた革のバンドの様な物を思い出す。 それで、また熱を塞き止められてしまったのだ。 以前の事を思い出し、羞恥と恐怖でまた涙が溢れた。

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