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突然の来訪者《18》

その身体をベットへ押さえつけられた。 「あっ、ひぁ…、や…、ゅ…して、ベリ…アル様…!やぁっ…!」 そして、泣き喘ぐ私に構わずに、愛撫は続けられる。 部屋には耳を覆いたくなる様な水音と、嬌声だけが響いている。 けして達する事の出来ない辛さもさることながら、見えない事が不安を掻き立てる。 大好きなベリアル様の姿が見えないから…。 「ベリアル様…ひぐっ、ベリアル様…!」 名前を呼んでも、ベリアル様からの返事は無く、不安な気持ちは大きくなる。 「ひぃ…!?」 気を失ってしまいそうな間際、股間に冷たいトロリとした感触が流れるのを感じて、意識を引き戻された。 この感覚は知っている。 ベリアル様と繋がる時に、使う潤滑剤だ。 まさか、 ベリアル様は、性器を戒めたまま、挿入するつもりではないだろうか? そう思い至って、全身から冷や汗が吹き出す。 そんな事をされたら死んでしまう。 「ベリ…アル様、許して…やっ…ひゃあっ!?」 懇願する言葉は虚しく響き、それを無視して長い指が、ぐちゅりと濡れた音を立てて後ろに突き入れられた。

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