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突然の来訪者《20》
揺さぶられる度に布が擦れて、目隠しが外れる。
「…………ぁ…………」
思わず息を飲んだ。
視界に飛び込んできたのはベリアル様の綺麗だけれど雄々しい表情だった。
こんなベリアル様の表情は見た事が無い。
目が合った瞬間、それまで口を噤んでいたベリアル様が口を開く。
「貴方の髪の毛の先まで私の物だ…、誰にも奪わせはしない…!」
「べ、ベリ…アル様…、ひゃんっ!」
ギラギラとした強い視線に射貫かれる。
それは、ベリアル様が見せる初めての独占欲だった。
「覚えておきなさいっ」
「はいっ…!はぃ…、ベリアル様ぁっ!!」
ベリアル様の手が陰茎を滑り、袋の繋ぎ目を厭らしく嬲る。
そして、一際奥に腰を打ちつけられ、その刹那ーーーー。
「っ、ぁ…、ぁ…!?」
意識が弾けた様に目の前がチカチカする。
「ぁ…、あっ……」
私は息も出来ず、ずるりと身体を弛緩させた。
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