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 ねやの提案に星月は首を横に傾げたが、その意味はすぐに理解する事になる。  その日ねやは星月のまだかわいらしい杭を立たせると自分の尻を開いて見せた。縦に割れて濡れたそこは蕾というには艶かしく、淫らに雄を誘う場所だった。 「わぁ…ねやのここ、もう濡れてる」 「でしょぉ?星、俺のそこに星のかわいらしい男根を挿れてごらん?」 「え?」  ねやの言葉に星月は驚き、逡巡する。なぜ急にねやが星月を受け入れようとするのか分からない。星月の竿では彼を満足させられはしないだろう。 「星、いいから挿れてごらん 」 「で、でも…」 「挿れて?そしたら分かるからぁ」  早くしろと言うようにねやの尻は振られ、星月を待つ。そして言われた通り星月は己の小さな杭でその蕾を割り開いた。そしてぶるりと震える。  ねやの腹の中は驚くほど柔らかく挿れただけで、えもいわれぬほどの快感が押し寄せて来た。肉ひだ自体が意志を持っているかのように小さな竿にも吸い付き、脈動しているようにすら感じる。そのまま腰を振るように言われたが、数度も動かない内に星月は欲を吐き出していた。快楽で脱力しながらも星月はねやから体を離す。そして体が離れる瞬間まで、熱くうねる肉壁は欲望の残滓すら搾り取ろうと吸い付いてきた。 「ねやぁぁ…」 「星、まだ終わりじゃないよぉ?」 「はぇ?」  あまりの快楽の衝撃に、蕩けた表情でぺたりと床に尻を着いた星月にねやは笑う。首を傾げた星月の目の前には、まだねやの尻が向けられたままだった。  尻の中心にある蕾は、まるで呼吸をするように僅かながら開閉している。蕾を彩る桃色の、肉は見るものの下半身を(いき)り立たせて中へと誘うように蠢いていた。それを見て星月の喉がこくりと鳴る。 「星ぃ…今度はお前の腕をそこに入れてごらん?細いから、入るはずだよぉ」 「腕を…?ねやの、ここに…?」 「そうそう。星くらいの腕なら、それを入れた方が俺も気持ちいいしぃ…俺の言いたい事が分かるかなぁって」 「?」  早く入れてみろと言わんばかりに再び尻を振られ、星月はおそるおそる中指の指先から桃色の蕾にめり込ませ始めた。少し指が入っただけでも、肉ひだは新たな異物に歓喜するように再び蠢く。そしてもっと欲しいと言わんばかりに、星月の小さな手と細い腕をみるみる飲み込んでいった。あっという間に二の腕まで飲み込んだそこは星月の腕を味わうかのように動いている。 「すごい…」 「でしょぉ?んッ」  思わず星月が呟き、ねやは笑いながら緩く腰を振る。すると、ねやの腹の肉は星月の腕を味わうように柔らかく揉み込んだ。  なにより、星月が驚いたのはねやの腹の中で熱くうねる肉壁である。一枚の肉を丁寧に折り込みながらまとめたように、ひだが幾重(いくえ)にもなって入ってきた異物を包み込む。それはとても柔らかく、そして強欲に蠢いてきゅうきゅうと入っている物を締め付けた。 「あは、そうでしょぉ?んぁ、…は、そこら辺の女には負けない、よぉ」 「すごい…ねや、すごい」 「あ…ッん、星もねぇ…願えばこうなれるよぉ?」 「どうやって?」 「俺らは鬼だからぁ…」  星月の抱いた羨望心を読み取ったねやは腰を振りながらゆっくりと話をする。  曰く、鬼である自分達は人間の姿を模しているが、その(じつ)人間には程遠い。  曰く、必要に応じて体を作り替える事も、見た目を替える事も全ては可能である。  もし、体を(なにがし)か替えたいと願うならば、そのために毎日作り替えていかねばならない。 「だからぁ、あんッ、星も俺みたいな、ん、か、体にぃ…なりたかった、ら、はぅんッ、これからもいーっぱい、あん、は、俺と遊ぼう?」 「ねやと…」 「うぁん!は、女の子、に、も、はぅ、負けない穴を…ぁんッ、作ろう?それでぇ、ん、好きなひとと、んぉ、ッこういう事、しようねぇ?」 「うん」  星月の腕を入れたまま、腰を振って自慰をしているねやの言葉はすんなりと受け入れられた。  そしてねやの尻で、星月はそのまま色々と教えられる。腹の中のどこを擦られたら気持ちいいのか、どこまで外から挿ってくる物を受け入れたら最高なのか、など他にも様々な事を教えられた。まるで吸い付いてくる肉の中で星月は腕を使い、勉強も兼ねてねやを鳴かせた。  そして男でも快楽が大きすぎると竿から透明な蜜しか噴かない事を知る。ねやの体をもって淫らを学び、次いで星月は自分の体も触られて(よろこ)びを知った。  とろりとろりと様々なものがねやに溶かされ変えられていく中で、星月は己が望むものを見つけてしまう。  ある日、星月がたまたま見てしまった。しかし、それを見た事で溶かされて狂っていたものが暴かれていく。

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