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第3話

「あぁ…アオキ…?」 静けさの中、恐る恐る紅鳶が呼ぶとアオキが「はい」と答える。 足元の方にいるのは解るのだが、紅鳶からその姿は見えない。 「何をしてる?」 「……秘密です」 きっぱりとした答えの後、再び静けさが訪れ衣擦れの音だけが聞こえてくる。 気になる… 気になって仕方がないのだが今の紅鳶は確かめようにも確かめられなかった。 なぜなら視界を奪われてしまっているからだ。 その上拘束された両手は更にベッドの上部に固定され、腕の自由は完全に奪われてしまっていた。 つまり目を覆っている布さえも外せない状態なのだ。 「恥ずかしいから、目を閉じていて下さい」と言われたものの、気になってなかなか瞼を閉じる事ができない紅鳶。 業を煮やしたアオキに「もう塞いでしまいます」と言われ、半ば強引に目を覆われてしまったのだ。 真っ暗闇の中、何かが身体の上でごそごそと動く気配がする。 しかし何をされているのか全く見当がつかない。 こんな事になるならば、少しの間でも目を瞑ったフリをしていればよかった。 これじゃあますます何をされるのかわからなくて不安が増すばかりじゃないか。 紅鳶は心の中で溜め息をついた。 しかもいつものアオキならまだしも、今のアオキは般若に何かを吹き込まれている状態だ。 それが更に不安を煽ってくる。 すると、身体の上でもぞもぞと動いていたアオキが突然、鼻にかかったような声で息を吐き始めた。 「ん…っ…っん」 その甘い吐息が紅鳶の割れた腹部あたりを擽る。 顔はそこか… アオキの気配と息遣いからどんな体勢でいるのか突き止めようとした時だった。 今度は傍で粘着質な音まで響き始めた。 何かを纏わせたその水音は次第に大きくなり、紅鳶の鼓膜を刺激してくる。 「んんっ…ぁん…っっ」 それと同時にアオキの声もますます甘くなった。 まさか… 目隠し布の中で目を細める。 紅鳶の推測が正しければきっと目の前にはとんでもない光景が広がってるに違いない。 男とあらば、恋人の痴態はぜひとも目に焼き付けておきたいところ。 顔をずらすと緩く結んであったおかげか、目を覆っていた布が片方だけズレた。 クリアになった視界の先。 紅鳶の予想通り、そこには二つ巴(シックスナインの体勢になった)アオキの可愛らしい尻が視界いっぱいに広がっていた。 形が良く瑞々しい白桃のような双丘がまるでもいでくれと言わんばかりに揺れている。 その割れ目にある恥じらい色を帯びた窄まりには、アオキ自身の指が二本ずっぷりと埋まっていた。 自ら解しているのか、中に埋めた指が時折左右上下に孔を広げている。 その度に中から溢れた香油がとろりと糸を引いて紅鳶の胸を濡らしていた。 これまでアオキの局部は何度も見ているというのに、その凄絶ないやらしい光景に下腹部がみるみる漲ってくる。 あぁ、早くこの孔を目一杯広げて中を思う存分穿ってやりたい。 奥まで突き上げた時のあの媚肉が絡みつく感触も最高なのだが、何よりもアオキの感じている表情と声が最高なのだ。 想像するとますます下肢に熱が溜まり、挿入の欲求でいっぱいになってくる。 手錠で繋がれた腕にも力が入り、血管がみるみる浮き上がった。

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