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第49話*目覚め*②

「すみれ?もしかして意識が戻ったか?俺のことがわかるか?」 「お館様の事はわかりますが、自分の事が全然わかりません。 なぜなにも着ていないのですか?これがねやってやつなんですか?」 「ははは。誰からそのようなことを聞いた。共にできれば俺は幸せだったろうが、 意識のないすみれと共にしてもきっと後悔すると思ってな。口吸いさえ耐えたぞ。 褒めてくれ」  狐は笑顔で語る。 「さあ身なりを整えて少し話をしよう。お前は薬湯しか口にしなかった。いきなりの朝餉は無理だろう、朝は果実水もつけて少し体を落ち着けよう」  狐はすみれの体をずいぶん気づかった。 「すみれが戻ってきてくれて本当に良かった」 「あ、ありがとうございます。申し訳ありませんでした、ご迷惑をかけて」 「ふっ、馬鹿め。嫁の体調を夫が気づかわんでどうする。さあ、あまり動かなかった。 体が辛かったらシマを使え」

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