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第57話*熱持つ体*③

「う・・お館様・・熱い」 「もっと熱くなるぞ。すみれ」  狐は強く口吸いをしてすみれの舌をからめとる。 「んっ・・ふっ・・んんっ・・」 『や、やだ、熱いよう。あと何か変』 「ぷはあっ」  強い口吸いに耐えられず、すみれは口を離す。しかし体の熱は取れず、 いつの間にか自分からその体を狐に擦りつけていた。 「熱いか?すみれ」 「ん・・熱い・・あと、なんか変・・」 「何が変なのだろうな」  狐は素知らぬ顔で会話を流す。 「わ、わかんないです。でも・・」  狐はずっと腰を押さえすみれの体を支配する。 「あ・・や・・何か変です・・お館様・・」 「少し力を抜いてこちらに寄りかかってみては?」 「ん・・」 「ふああっ!やっ、お館様熱い・・熱い・・ああっなんか変です・・やだ・・体がおかしい・・おか・・」 「あっ・・やあっ・・だめ止まらないっ・・」 「や・やだああ・・ああっ・・あああっ―」 狐の着物に弄ばれ、いままで狐の首にしがみついていたすみれは、 すう・・と体の力が抜けて狐の腕の中に落ちた。

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