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第70話*河原の石から献上品の宝石へ*
数年がたち、すみれは大変美しくなった。シマの教育には無駄がなく、優雅な立ち振る舞い、上品な言葉遣い、全てにおいてどこに出しても恥ずかしくない花嫁となった。
天我というと日に日に美しくなっていくすみれに惹かれない訳がなく、
恥じらい少し消極的なすみれと閨を共にした。
さすがにそこまでは詳しく教えられてはいないようで、言葉の種類は少ないが「好き」が「愛している」とほぼ同義であることを知っただけで、
天我は胸の中にいるすみれが愛おしくてたまらなかった。
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