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第79話*水あめの正体*
「なんだ灰羽あの水あめは!ただの水あめではないな。何が入っていた」
「あーそれに怒っているってことは何かあったんだー」
「媚薬や幻覚の類ではないだろうな?」
「え-違うよ。でも何媚薬って?何か素敵な事あった?」
チャキと太刀の刃が光る。
「わ-嘘です。嘘です。あれは願いあめですー!」
「願いあめ?」
「そんな会ったばかりの花嫁さんに調整した薬なんてないでしょ?
だからすぐに使える願いあめ」
「何だその願いあめというのは」
「え-。まんまだよう。願っていることが現れるの」
「例えばシマさんに不満があったら普段はきちんという事きいてるけど、たまには反抗しちゃえ-とか。天我が全然かまってくれないから自分から口吸いしちゃえ-とか。何かいいことあった?」
にまっと灰羽がにやける。
チャキ・・
「わ-。だからそれしまって」
『すみれの願い。人の形ではなく今の俺を受け入れたいという事か?大事にしているが俺の
欲情に身を任せてもいいということか?もうちゃんと愛しているの意味を理解しているのか』
「なんという事だ・・」
「何かいろいろあったの~?」
興味津々に灰羽が聞く。
チャキ・・刃の鍔に手がかかり、
「だから天我やめて―!」
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