4 / 26

02

〇満員電車の中(回想シーン) ≪この時の波多野は虐待を受けていないためガーゼを貼っていない≫ 満員電車で身動きが取れない中、真後ろに居たサラリーマンに尻を弄られている波多野。 吊革を掴みながら、顔だけ後ろを振り返る。 波多野(心の声)「し、尻を触られている…?俺、男なのになんで……」 男である自分が男に痴漢されていることに戸惑いと羞恥を抱きながら、小さく抵抗の意志を見せる。 波多野「…や、やめ……っ』 しかしどうすることもできずに、助けを求めるように心の中で叫び、目をギュッと強く瞑る波多野。 波多野(心の声)「……っ、誰か助けて……!」 そう心の中で願った瞬間、真横から波多野を庇うように間に入り、痴漢をしていた男の手を夏野が掴む。 夏野「…おい、何をしているんだ。汚らわしい手で、その子に触るな」 波多野「………せ、先生……?」 フェードアウトするように場面展開。 〇白い背景(文字だけ) 波多野(心の声)「高校入学して一ヶ月もしない内に、電車内で痴漢に触られていた時も助けてもらったし、」

ともだちにシェアしよう!