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〇一軒家の和室(葬儀が終わったばかり。父親の遺影が飾られている) ≪この時の波多野は虐待を受けていないためガーゼを貼っていない≫ ≪夏野は喪服≫ 照明の点いていない暗い部屋で、夏野は慰めるように身を屈め、波多野の肩に手を置いている。 波多野は俯きながら必死に泣かないように下唇を噛む。 夏野「波多野、親父さんのことは残念だったな…」 波多野「………」 夏野「俺に何か力になれることはないか?お前の力になりたいんだ」 波多野「……べつに…」 夏野「今まで親父さんと二人暮しだったよな?………どうだ?よかったら、暫くは俺の家にでも……、」 ここで波多野は自分の肩に置かれた夏野の手を振り払う。 波多野「…っ、うるさいな!もう俺のことは放っておいてよっ!」 場面が変わるようにフェードアウト。 〇白い背景(文字だけ) 波多野(心の声)「男手一つで、俺をここまで育ててくれた父親が病気で亡くなって自暴自棄になっていた時にも、ずっと見捨てずに支えてくれたし、」

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