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☆弟(?)ルートの好感度がMAXだって?☆

「僕をこのようにした責任――とってくださいますよね……お兄様?もう、体が辛くて辛くて……堪らないのです……っ……」 「ア、アレス――お前さっきから何を言って……って……まさか、本当に具合が悪いのか!?顔が真っ赤に火照ってるじゃないか。こんな、悪ふざけしてる場合じゃないだろ……ベッドに寝とかなきゃダメだろ……ほら……っ……」 本来のゲームのキャラクターと違って糞生意気だとか、そもそも性別すら合っていないとか――文句を言ったものの、何だかんだ放っておけないのはゲーム上とはいえ彼が自分の弟だからだろう。 だからこそ、俺はアレスによって押し倒されていた体を起こすと、今度は逆に彼の肩を掴みながら、その華奢な体を力を込めすぎないように注意しつつベッドへと押し倒したのだった。 まったく、不思議なものだ。 ゲーム上のキャラクターとはいえ、俺が本来暮らしていた《ダイニチキュウ・唏京都》にいる人間達と同じようにアレスの額は熱く汗までかいているのさえ分かるのだから。 「おい、お前……熱があるんじゃないか……っ……!!ち、ちょっと待っていろよ――今、玉座の間まで行って誰か呼んでくる……か……ら____」 「…………」 アレスは何も言うことなく、荒い呼吸を繰り返している。 まさか、チョコレートを一粒食べさせた(半ば強制的にとはいえ)だけで、ここまでアレスの具合が悪くなってしまうとは夢にも思わなかった俺は僅かばかりの罪悪感と何ともいえぬ責任感を抱いてしまい、すぐにベッドから離れて玉座の間にいるであろう他のキャラクター達へと助けを求めようと立ち上がろうとした。 と、その時だった____。 「い、嫌ですっ……!!アレスを一人にしないでください……」 「な……っ……何をしてって……うわっ……!?」 華奢な体のどこにそんな力が存在しているんだと疑問に思ってしまうくらいに、勢いよくアレスからベッドへと押し倒され、尚且つ、すぐにでもキスされてしまうのではないかというくらいに間近まで迫られた。 アレスの荒い息使いが、俺の髪の毛を揺らすくらいに間近まで迫られ、それだけでなく頬を赤く染めて此方の目をジッと見つめてくる弟の様を見て、遅ばせながら違和感を覚えた俺は彼の身に起こっているのが《体調不良》などではなく《欲情》ということに気付いてしまう。 「お、お前……お前___チョコレートが嫌いなんじゃ……って、そういう時こそ……オ、オ……オープン、ステータス!!」 と、声を張り上げる俺へと不思議そうな表情を見せながらも主人に対して尻尾を振る子犬のようなアレスを見るのは悪い気はしない。 そして、眼前に現れた【セレスティア物語・キャラクター表】の《アレスの項目ページ》を見ていく。 すると____、 《嫌いな物》クッキー 、犬 《好きな物》 チョコレート (こ、これ……本来のキャラクターであるアリスの好きな物と嫌いな物が……真逆になっている……ってことは……俺は意図せずにアレスに対して好物のチョコレートを……っ……) 悔しくて、悔しくて仕方がなかった。 机の上に山ほど置かれていたクッキーを与えていれば、俺の思惑どおりに生意気なアレスに一泡吹かせてやることが出来たのにと思ってはみたが今はそんなことを後悔している場合じゃない。 このままだと、ゲーム内とはいえ確実に俺の貞操――いや、純潔はこの生意気な弟のアレスによって奪われてしまうのだ。 アレスは既に半裸状態となっていて、戸惑いを浮かべるばかりの俺にまとわりついてくる。 しかも、その右手はいつの間にかズボンの上からとはいえ、下半身のある場所に触れていた。 単に、触れているだけでなく――やけにゆっくりとした厭らしい手つきで撫でてくる。 (ゲーム内とはいえ……こんな最悪な形で貞操を失うのだけは……) 「…………い、嫌だ……っ……誰か……」 咄嗟に叫んでしまった直後のことだ。 予想すらしなかった、ある異変が室内に起きたのだった____。

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