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別人です
キッチンでテキパキと指示を出してオーダーの品物が出来上がる。
さっきのオネェ言葉で話していた真さんとは思えない位に別人だった。
仕事の時はオネェ言葉では無くて的確に指示を出す丁寧な言葉遣いであった。
「そこは、これを飾り付けてくれるかな?」
「はい。」
真さんと同じ昨日から働いている男の人も真さんの指示には従っている。
羽瀬(はせ)さんは、真さんの1つ歳上だと聞いている。
会社での勤務が苦痛に感じ転職を考えて専門学校に通い調理師免許を取得したらしい。
調理師的には真さんのが先輩だから羽瀬さんの年齢が歳上でも真さんの言う事は素直に聞き入れている。
「聖輝、オーダーよろしくな!」
「はい。」
ランチに付くデザートを僕は作っていた。
今日は、チーズケーキの三種のベリー添えがランチメニューに付くデザートだ。
久々にチーズケーキを作るから少し緊張していたが完璧な出来に胸を撫で下ろした。
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