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新たなスタート
ゆっくりと時間が過ぎて行くようなそんな感じだった。
僕のこれまでの人生は経験しようとしても出来ない事がたくさんあり過ぎた。
けれど僕は後悔なんかしないよ。
蒼大に出会えて恋に落ちてそして今日から新たな生活がスタートしようとしていた。
「ドキドキしちゃう。」
「これが受理されたら今日から宮垣聖輝になるんだ。」
「うん。」
僕はずっと待たせてしまっていた養子縁組をしようとしている。
それは大輝の一言で決まった。
『いつ迄さ、蒼大兄を待たせるの?』
大輝が高校に入学してすぐに言われてしまった。
あんなに可愛かった大輝は高校性になりたまに厳しい事を言ってくるようになった。
「大輝には感謝だな聖輝。」
「うん。本当に素直で芯の強い子に育ってくれて良かった。」
今日、市役所に書類を提出すると報告をしたら泣きながら喜んでくれた大輝。
本当に素直で良い子。
それと蒼大のご両親にも感謝しても仕切れないんだ。
目の前で手続きをしてくださって時折こちらを見ては微笑みかけてくれる。
幸せ過ぎて夢だと思うくらいです。
あの頃はこんな日が来るなんて思ってなくて本当に助けてくれた人達のおかげで僕は幸せになれます。
ありがとう。
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