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食べ過ぎた

「僕、食べ過ぎたかもお腹がパンパン。」 大輝が帰り道にお腹を摩りながら歩いていて少し苦しそうな顔をしている。 「俺が止めろって言ったのに聞かないで冷麺なんて食べるからだ大輝。」 「だって、美味しいんだよ。あのお店の冷麺。止まらなくなちゃったんだもん。」 「時間はあるからゆっくり歩いて帰ろうよ。大輝。」 「うん。やっぱり、いぶちゃんは蒼大兄と違って優しいね。大好きだよいぶちゃん!」 「うわっ!ちょっと、ビックリするよ。」 久しぶりにいぶちゃんと呼ばれてなんか胸の辺りがこそばい感じがしている。 それに急に抱きついて来たからビックリしちゃった。 僕の身長を抜いたくらいから大輝は僕に抱きついたり触れたりしなくなっていたのに今日は特別なのかな? 「大輝、何してんだよ。聖輝は俺のだから離れろよ。」 「たまには良いじゃん!いぶちゃんは嫌だ?」 「嫌じゃないよ。大輝は僕の大切な家族だからね。」 「ありがとう!いぶちゃん。」 「なんかムカつく大輝。」 蒼大の口調は乱暴だけれど顔は笑ってた。 なんだかんだ言って蒼大は大輝に甘いんだから甘やかし過ぎな所もあるんだよね。 大輝のお願いとか直ぐ聞いちゃったりするんだよね。 まぁ〜日頃から大輝はお願いをしないから甘えてくれたり頼られたりすると嬉しいみたい。 そんな蒼大が可愛く思える。

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