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ここじゃダメ

蒼大の手がシャツの中にスルリと潜り込んできて僕はその手を慌てて止めた。 「蒼大、リビングだよ。」 「知ってる。ココじゃあダメなのか?」 「ココじゃあダメ!部屋行こうよ。」 「そうだな、じゃあ首に捕まれよ聖輝。」 蒼大はお姫様抱っこをしようとしているのが分かった。 「歩けるから蒼大。」 そう言いながら蒼大の胸を軽く押すと何のスイッチが入ったのか強引に腕を引っ張り僕をお姫様抱っこしてしまったのだ。 降ろしてと暴れたら危ないから僕は大人しく蒼大の首に腕を回した。 「素直だな聖輝。」 「降ろして欲しいけど暴れたら危ないから止めてるだけだよ。」 「可愛いな聖輝。」 「バカッ。」 僕は蒼大の肩に顔を埋めて赤くなってるであろう顔を見られないように隠した。 「あんまり煽るな聖輝。」 蒼大は僕の髪に優しくキスを落とすとゆっくりと部屋へ向かって歩いて行った。

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