639 / 699
主役です
今日は僕達のお祝いの日なのに小さな天使が主役になっています。
「おいで、咲君。」
「やぁっ!」
僕の腕の中から離れようとしない咲君。
「もうそろそろ始めたいんだが参った。」
「このまま抱っこしてても良いよ。修。」
大輝の小さい時を思い出してしまう。
けれど大輝は蒼大が大好きだったから蒼大が居ると大輝に取られた気持ちになちゃってたんだよね。
チラッと蒼大を見ると苦笑いをしている。
「咲君、僕は大輝だよ。」
「だいき!だっこ!」
「へっ?大輝がいいの?」
「うん。」
僕の腕の中から小さな天使が大輝に連れて行かれてしまった。
皆んなが抱っこしようとしても拒み続けていた咲君はあっさり大輝に抱っこされている。
「すまない。聖輝。」
「いいよ。智哉。大輝の小さい時を思い出し嬉しくなった。こちらこそありがとう。」
「俺は、大輝君の側に行くからまた後で聖輝。」
智哉はすまなそうな顔をして大輝の側に行ってしまった。
大輝に抱っこされた咲君は楽しそうに笑いながら大輝に話しかけている。
「聖輝、寂しいか?」
「うん、少しね。」
「俺が居るだろ?」
「蒼大。」
蒼大は優しく僕を抱き寄せ髪にキスをしてくれた。
カシャ!
カシャ?
なんか撮られた様な気がするんだけれど皆んなは大輝と咲君を取り囲んでいて僕達は2人だけになってる。
気のせいかな?
ともだちにシェアしよう!