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弟さんと直さん

鼻歌を歌いながら楽しそうに僕の顔にメイクをしていってる。 僕は男でメイクなんてされた事があっただろうか? それにドレスまで用意されていて確かに女の子とか最近でも女性に間違えられたりもした。 けれど本当にたまにだよ。 「弟と直ちゃんの時も気合が入ったけれど聖輝ちゃんはもっとやる気にさせられちゃうわ!」 「そう・・・なんですか?」 やっぱり男だから直さんみたいに可愛らしくさせるのに気合が入るのだろうか? 「弟と直ちゃんはあまりメイクさせてくれなくてね。今日の話を聞いて写真を見たら早く会いたくて待ち遠しかったのよ。」 「弟さんと直さんも?」 「知り合いがブルースターをモチーフにしたデザインしていてね。モデルを頼んだりするのよ。もう若く無いから嫌だとか我儘言うのよ。」 「弟さんは分かりませんが直さんならまだ可愛らしくて大丈夫ですよ。僕なんて・・・・・。」 少し伏し目がちになると桃さんは僕の肩をガシッと掴んでニッコリと微笑んだ。 その微笑んだ顔があまりにも綺麗で僕は見惚れてしまった。 桃さんみたいに綺麗な女性だったら蒼大はどう思うかな? メイクして貰った僕も桃さんみたいに綺麗な女性になれたら蒼大は喜んでくれるかな?

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