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パパ!
「パパ!」
僕の隣でオレンジジュースを飲んでいた咲君が勢いよく立ち上がるとバタバタと走って長身の男性に近づいて行った。
「智哉もしかして、咲君のパパさん?」
「あっ、うん。」
咲君を抱き上げて頬にキスをしている。
まるで何かの撮影みたいに見えるくらい咲君のパパさんはカッコよくて周りにいるお客さんも男女問わず見惚れていた。
「智哉!ずげぇ〜。イケメン捕まえたな!」
「うるさい!治樹は静かにしろよ。周りの目があるだろう!」
「周りの目がって皆んな咲君と親父さんに見惚れてるぞ。」
悪気は無いのだが治樹はたまに周りを気にしないから悠真に注意されていた。
咲君のパパさんが近づいてくるけれど黒髪に黒い瞳は日本人だよね。
「咲君のママさんが外国の人?」
「あっ、うん。イギリスだったと思うんだ。」
イギリスかぁ〜。
咲君はハーフって事だよね。
「初めまして、嘉山総一郎(かやまそういちろう)です。」
「初めまして、宮垣蒼大です。こっちが聖輝で大輝です。」
僕も大輝も軽く頭を下げた。
「僕が悠真でこっちが治樹です。」
「皆さんの事は智哉から聞いていました。お会い出来てうれしいです。」
「パパ!いぶきのとなりすわる。」
咲君は嘉山さんの腕から離れて僕の隣に座り飲みかけのオレンジジュースを飲み始めた。
嘉山さんは咲君の方を見てビックリした顔をしていた。
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