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好きな人

「そんな顔しないでよ。聖輝兄。僕は好きな人いるんだからね。」 その言葉にみんなが一斉に大輝の方を見た。 蒼大は険しい顔をしながら大輝を見ているから大輝は狼狽えてグラスを倒しそうになっていた。 僕に気を使っているとかでは無いみたいだ。 「大輝!どんな子だ?可愛いのか?」 「可愛とかじゃないよ治樹さん。冷たい感じだけれど笑うと太陽みたいな暖かい人だよ。」 「付き合ってるのか?」 「蒼大兄まで片思いだから温かく見守ってよ。」 全員が片思いなんだと胸をなでおろしていた。 大輝は僕達の中ではまだ小さな子供に思えていて好きな人やら彼女とか居ないと勝手に思い込んでいたのだ。 もう高校生なんだから恋もするよね。 大輝の恋が上手くいくと良いなぁ〜。

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