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ロシアンチョコ
鍋も食べ終わり後片付けを済ませるとコタツの上にチョコを6個並べた。
「あらあら、皆んなチョコを置いて睨めっこかしら?」
「母さん。姉貴が激辛チョコと普通のチョコ混ぜたんだよ。」
「そうなの?誰が当たるかわからないのね。ロシアンルーレットみたいね。ふふっ。」
そう言って笑って去っていった。
何しに来たんだよ母さん?
「あっ、俺良いこと思いついた!」
そう叫んだのは北田圭(キタダケイ)。
そうだ、圭だよ。
圭はたまにロクでもない事を思いつくんだ。
「圭の良い事は最悪だよな。」
東準(アヅマジュン)がため息まじりで言い放った。
「俺もそう思う。」
西原悠(ニシハラユウ)がビビリながら言った。
「なんだよ。お前ら聞いてから言え。俺はだなロシアンチョコしようぜって言いたかったんだよ。」
ドヤ顔で言い放つがどう考えても普通にロシアンルーレットみたいなもんだろ?
それをロシアンチョコにしただけじゃないのか?
「なら、罰ゲームもしたら?」
あぁ〜。
思い出したよ。
今、俺の隣で歩いている蒼大が言い出したんだよ罰ゲーム。
「蒼大。激辛チョコ当たっただけでも罰ゲームみたいなもんじゃん。」
「それでまた罰ゲームするのが面白いんだろ。ボケ聖輝。」
ムカつく!!!!!!
ボケ聖輝ってなんだよ。
蒼大の口が悪いの何とかならんのかぁ〜!!!!!
「だったらさ、当たった2人が3学期終わるまで付き合うってのは?」
圭がニヤニヤしながら提案してきた。
何故か皆んな頭がおかしくなっていたのか同調してしまったのだ。
そこからチョコ選びの順番を決めるまでは早かった。
本当に早かった。
僕は何故、このチョコを選んでしまったんだろう?
何故チョコの包み紙が普通のチョコと同じなんだろ?
ロシアンチョコ。
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