僕はギリギリで教室に辿り着くと何事も無かったかの様に蒼大が自分の席に座っていた。 はっ？ 僕は寒い中３０分も蒼大を待っていたのに・・・。 僕は蒼大に近づいて机の上を思いっきり殴った。 「メール見てないのかよ。」 「見てない。」 平然と悪びれる事なく言い放つ言葉。 ココで蒼大を殴ってやりたいと思ったが先生が来てしまい僕は自分の席に着いた。 イライラし過ぎてその時間の授業は全く頭の中に入ってこなかった。 どうして蒼大の事でこんなにイライラさせられて振り回されないとダメなんだ。 チョコ渡して、皆んなに謝ってもう終わりにして貰おう。 だから、今は我慢するよ。 ふざけんな！！！！！ なんて叫びたい気持ちはあるが本当にもうこれ以上関わりたく無い。 授業は終わった。 チョコ渡したらもう一緒に帰らないと言うんだ。 「これ。」 「何？」 「はっ？僕は昨日言ったよね。明日休みだから今日渡そうって蒼大は返事したよな？」 何？ 本当にふざけんな！！！！！！ チョコ投げつけて帰りたい気分だが食べ物を粗末にするなと婆ちゃんの教えがある。 「言ってたな・・・俺・・・チョコいらないから皆んなに謝って罰ゲーム止めないか？」 「始めて気が合ったかもな。なら、このチョコは僕が食べるから蒼大のは蒼大が食べろよ。」 「そうだな。じゃあな・・・・・。」 どうして、そんな顔すんだよ。 どうして・・・・・蒼大。 蒼大は鞄を持ち教室から出て行ってしまった。 昨日のホームの時といいさっきの表情といい・・・・・。 まるで今にも泣き出しそうな顔すんじゃ無いよ。 ふざけんなよ。 そんな顔されたら僕はどうしたらいいんだよ。 どうしたら・・・・・・。