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チョコ Side蒼大

聖輝がギリギリで教室に入って来た。 そして凄く怒っているのが伝わって来る。 俺はなるべく会話が続かないように返事をする。 まだ言い足りないという顔をしている聖輝だが先生が来たので仕方なく自分の席についた。 聖輝はその日の授業が終わるまで俺には近づいて来なかった聖輝が俺の目の前に、この前一緒に買いに行ったチョコを差し出してきた。 あの笑顔に気付かなければまだ罰ゲームを続けていただろう。 もしかしたら本当に聖輝と仲良くなって上手くいったかも知れないという期待もあった。 罰ゲーム終わり宣言。 それと共に俺の聖輝への思いも終わり宣言。 終わってしまった。 俺はその場に居たくなくて教室を出た。 胸が苦しくて仕方ない。 こんな感情なんて要らなかった。 気付かなければ良かった聖輝に対する感情。 校門を出て直ぐ近くのコンビニのノボリの文字やらディスプレイが目に付いて仕方がない。 チョコをあんなに嬉しそうに見ていた聖輝。 気付いたらコンビニでチョコを買って教室のドアの前に立っていた。 学校にはもう居ないと思っていた聖輝の靴が下足場にあって、でも教室に居ないと思っていたらまだ教室に居た。 このチョコを渡せたら俺は・・・・・。 諦めきれるわけが無い。 分かっていたんだ勝手にダメだと思い込んでいたから・・・・。 まだ何も始めていなかったんだ俺は・・・・・。

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