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新しい僕

「聖輝、似合ってるんじゃないか?」 「本当?僕、学ランて着た事なくてなんか恥ずかしい。」 僕は、両親に全てを打ち明けた。 男同士で付き合ってた事も話すと少しだけ考え込んだけどそれでも家に戻るように説得された。 けれど戻るのは辛くて胸が苦しくなる。 僕の事を見かねた大地さんが僕の心の傷が癒えるまで預からせてくださいと頭を下げてくれた。 「うぅ・・・あっ・・・ぶぅ・・・。」 「そうなの?聖輝君の制服姿似合ってるって大輝が笑ってるわよ。」 僕はベビーベッドに寝かされている大輝を覗き込んだ。 笑ってるというか笑ってるように見える? 「ありがとうな大輝。」 僕が大輝の手に人差し指を近づけるとギュッと握ってきた。 「そろそろ出ないと遅刻するぞ。」 「はいっ、行ってきます。」 「聖輝君、気をつけてね。」 僕は大地さんと美央さんに見送られて家を出た。 新しい学校で僕はこれから過ごすんだ。 学校は家から徒歩で20分。 最初、大地さんに学力が高い学校だから心配をされていたけど僕のレベルなら編入は可能という事で新学期から2年生に編入となった。 僕は新しい学校に馴染めるだろうか? 心配と不安しかなかった。 「お前見ない顔だな?」 学校の正門で1人の男子生徒に話しかけられた。 なんだ凄く偉そうにしてるけど上級生なのかな? 「今日から編入でこの学校に来たからだと思う。」 「ふぅ〜ん。」 彼はそれだけ言うと校舎の中へと消えていった。 いったい何だったんだろう?

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