悠真は、あれから週１で店に来るようになった。 「いらっしゃい悠真。」 「聖輝、今日のオススメは？」 「ストロベリーのムースは？」 悠真がショーケースと睨めっこしながらニヤリと笑った。 「聖輝のオススメ。ストロベリームースにする。１つ下さい。」 「はい。少々お待ちください。」 僕はショーケースからストロベリームースを取り出すと小さな箱に詰めた。 「聖輝、袋いらない。」 「分かった。」 そんな僕達のやり取りをニコニコしながら大地さんが見ていた。 「お前らいつの間にそんな仲良くなったんだ？」 「聖輝とは前から仲良いだろ？大地さん。」 「そうだったか？誕生日ケーキ取りに来た時なんかギコちなかったぞ悠真。」 確かにあの時は、まだそんなに悠真と会話をしていた訳じゃないからヨソヨソしかったかもしれない。 でもあれから色々な話をして毎週１回はケーキを買いに来てくれるからそれなりに悠真とは仲良くなっていた。