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修学旅行 2

バスが今日僕達が宿泊するホテルに到着。 荷物を持って部屋割りが決まっているからそれに従い先生から部屋の鍵を貰うとグループ4人で部屋に向かった。 「治樹は離れて歩けよ。」 「ええっ、どうしてだよ。悠真が意地悪するよ智哉(トモヤ)。」 「治樹が悪いからじゃないの?」 「うっ、智哉まで僕をいじめるんですか?」 そんな3人のやり取りを見ていると修とかと仲良くしていた時の事を思い出していた。 あの事が無ければ今頃はみんなで仲良くしていたのかもしれない。 蒼大とだって・・・・・・。 「聖輝?どうした具合悪いか?」 「あっ、大丈夫だよ。バスで寝すぎたかな?」 僕が笑うと悠真が頭を軽くポンポンと叩いた。 「ズルい。悠真に頭をポンポンされてるし俺にもしてよ悠真。」 「はぁっ?治樹グゥでガンガン殴って良いなら頭出せよ。」 悠真は握りこぶしを作り後ろから付いてきている治樹君に見せた。 「聖輝には優しくするくせに悠真のばぁ〜か。」 「治樹はなんなんだよ。小さい子供かよ。」 「子供じゃ無いし・・・悠真のバカ。」 そう言ってさっきまで元気にはしゃいでいた治樹君が大人しくなってしまった。 「部屋はここじゃ無いかな?お前ら3人早く来いよ。部屋に入れないからな。」 一緒に歩いていたと思っていた智哉君がいつの間にか部屋の前に立ち呆れた顔をしてこちらを見ていた。

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