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修学旅行 3日目 1

「ふあ〜っ、眠たい。」 治樹君が大きなアクビをしながらトボトボと僕たち3人の後を付いて歩いてくる。 「治樹、皆んなより先に寝て1番遅くまで寝てたのにまだ眠いわけ?」 悠真が後ろを振り返り治樹君に言った。 いつもと変わらない悠真。 昨日の告白には、ビックリしたけど今日ずっと悠真の治樹君に対する態度を見てると蒼大を思い出した。 蒼大もよくキツい言い方してきたけど自分の感情を抑えるためだったんだよな。 「眠いからおんぶして悠真。」 「はぁ?小さいガキかよ。1人で歩けよ。」 「ケチ。昔はおんぶしてくれたのに悠真。」 「ガキの頃の話だろう?今は体格あんまりかわらないだろうが治樹。」 なんだか前だとハラハラして悠真がいつ怒り出すだろうとか気にしてたけど今は微笑ましく思えて顔がニヤけてくる。 「聖輝、顔緩んでる。」 少しだけ不機嫌そうに悠真が言ってるけどきっと治樹君に『おんぶ』と言われて内心は嬉しいんだろうな悠真。 「ニヤけるな聖輝。」 僕に顔を近づけて小声で言ってくる悠真。 ずっと隠してきたのに僕のせいでバレたら困るよね。 「おんぶ!」 そう言って治樹君が悠真の背中に飛び乗ろうとして悠真はバランスを崩し後ろに倒れそうになったのを堪えた。 「ふざけんな!怪我したらどうすんだよ治樹。」 「うるさい。悠真なんかキライだ。」 治樹君はダラダラ歩いてたのに急に小走りに僕達の横を通り過ぎて1人で先に行ってしまった。 なんか今日の治樹君の様子おかしいよな? 僕の思い過ごし?

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