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修学旅行 3日目 Side悠真 2
治樹がなかなか泣き止みそうになくてどうしたら良いかと思っていた。
「治樹。俺はお前に何ができる?」
「おんぶ。」
「まさか、それして欲しくて泣いてんのか?」
「違う・・・・・・。」
この子はどうしたいんだ?
俺にはさっぱり分からない。
「前は悠真・・・俺の頭撫でてくれたりしてたのに・・・・・。」
「それは・・・・・。」
それは、治樹を好きだから触れたら感情が抑えられなくなる。
「悠真は俺の事・・・嫌いになった?」
「幼馴染だから嫌いなわけ無いだろ?」
ずっと好きだったんだ。
好きな相手を嫌いになんかなるはずが無いと治樹に言いたい。
「俺は・・・悠真を幼馴染だなんて思って無いよ。」
俺だけが幼馴染だと思っていたのか?
治樹の言葉に愕然とした。
「俺は・・・悠真が好きなんだ。」
治樹はそう言うと俺の腕を掴んできた。
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