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修学旅行 最終日 Side悠真 2
聖輝を待って10分位が経っていた。
「悠真、聖輝君を迎えに行かない?俺なんか心配なんだけど蒼大君とこの学校に似た制服の奴らがさっきから通るんだよね。」
治樹は前を通る学生達をチラチラ見ながら言う。
確かに俺も気にはなっていたが記憶が曖昧で本当に蒼大君の学校の制服か分からなかった。
けれどそれは不確かではなくなった。
聖輝と合流したら戻ろうと思っている道の方から走って誰かが近づいてくる。
「蒼大、聖輝と一緒にいたクラスメイトだよ。」
あれは確か修と呼ばれていた奴だよな?
その隣にいるのは蒼大君。
息を切らせて俺達の前に修君と蒼大君が立った。
「すまない。聖輝は?」
「聖輝君は、まだ滝からココに来てないよ。」
「お前らどっちから来た?」
「脇道じゃなくてこっちからだよ。」
治樹がなぜか対応していたが蒼大君はお礼を言うと脇道に入って行った。
俺は訳がわからなくて修君の腕を掴み引き止めた。
「聖輝がどうしたの?」
「この前はすまなかったね。聖輝がヤバイかもしれないんだ。」
聖輝がヤバイ?
「俺が行きます。修君はコイツらと俺達の連絡待っていてください。」
「悠真、俺も行くよ。」
「治樹は皆んなとここに居ろ。」
治樹は心配そうな顔で俺を見てくる。
「大丈夫だから心配すんな。智哉、治樹を頼むな。」
「分かった。」
俺は治樹の頭をクシャクシャとして蒼大君の後を追った。
あんなに焦っているという事は考えたくないが聖輝を襲った奴らもココに来てるんだよな?
俺は悪い考えを振り払うかのように走り続けた。
目の前に蒼大君を見つけると声をかけた。
「蒼大君。」
「あれ、修は?」
「俺の友達と連絡を待ってもらうことにした。俺は山野悠真。悠真でいいよ。」
「悠真、俺は宮垣蒼大。蒼大でいい。」
「とにかく聖輝を探し出そう蒼大。」
「うん。」
暫く2人で走ると目の前に人影が見えてきた。
あまり考えたく無かった。
けれど俺の悪い考えが目の前で現実となって現れた。
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