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このままでお願いします

蒼大が僕の頬に伝う涙を優しく指で拭ってくれた。 頬に置かれた手の所だけが熱を持ち出す。 見つめられたまま微笑まれたら僕の身体から力が抜けそうになったというか抜けて少しだけフラついた。 「大丈夫か?聖輝。」 ヤバイ・・・・・・。 フラついたから僕が倒れないように蒼大が腰に腕を回して支えてくれている。 けれどさっきより近過ぎて僕の心臓の鼓動が蒼大に聞こえるんじゃないかというくらい煩い。 ずっと見つめられていると蒼大から視線を外す事ができずにいると少しずつ蒼大の顔が近づいてきた。 恥ずかしい。 けれど身体が金縛りにあったみたいに動かなくてただ分かるのは僕の心臓の鼓動が速くなっている。 戸惑っていると蒼大が頬にチュッとキスをして僕をギュッと抱きしめてくれた。 「ここまでだ。これ以上したら抑えれなくなりそうだから聖輝。」 「うん・・・・・・蒼大。」 「俺達にはこれから先もあるからゆっくりでいいよな?」 「うん、蒼大。」 これから先もあると言われて僕はまた泣きそうになった。 今は抱きしめて頬のキスだけで僕は幸せだよ。 「大輝ちゃん、本当に可愛いな。」 「うん。寝てる時も可愛いけど起きてる時はもっと可愛いんだよ。僕ね大輝とよく近くの公園にお散歩しに行くんだ。そうだ明日、蒼大と大輝と僕の3人でお散歩しようよ。」 「クスッ。そうだな楽しそうだな聖輝。」 笑われた。 凄く嬉しくて早口で喋っちゃった。 ううっ・・・恥ずかしいよ。 「聖輝?」 「あっ・・・えっと・・・・・お茶飲む?」 どうしたら良いか分からなくてまた変な事を言ってしまった。 「もう少しだけこのままはダメか?」 「ダ・・・ダメじゃないよ・・・・・・お願いします。」 「はい。お願いされます。」 蒼大の腕にまた力が入り強く抱きしめられた。 嬉しくて僕も蒼大の背中に腕を回して抱き締め返した。 このままずっと蒼大と居れたら・・・・・・・。 離れて暮らしていても僕の思いはずっと蒼大の側にあるからね。

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