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大輝が起きたよ
デザートのシフォンケーキを食べ終わって暫くすると大輝が目を覚ました。
今日はご機嫌が良くてハイハイしながら蒼大の所に行って離れなくなってしまった。
「ごめんなさいね。聖輝君とお話しとかしたいでしょう?」
「いえ、可愛いですね。」
「悠真にもそこまで懐かなかったぞ。」
「うん。悠真がおいでってしても知らない顔してたもんね。」
これは本当の話。
悠真がニコニコしながら大輝に近づくとプイッと顔を背けて知らんふりをしたんだ。
機嫌が悪かったのかなって違う日にまた挑戦したけど大輝は抱っこもイヤイヤとして首を振っていた。
「悠真、明日来るんだよな?」
「うん。治樹君も来るよ。」
「治樹君?」
うん?
僕は悠真の話はしたけど治樹君の話はしなかったかな?
「蒼大は悠真をしってるんだよな?」
「はい。大地さん。」
「言っていいのかな?俺が言ったと言えばあの2人なら怒らないだろ。聖輝と蒼大みたいに付き合ってるんだよ。」
「えっ?」
「だあっ!」
大輝が蒼大の膝の上に座り両手をパチパチとして笑っている。
タイミング良すぎだよ大輝。
2人が仲良くしてるのが嬉しそうに見えるよ。
「あらっ、大輝も知ってたの?嬉しい。」
美央さんがそう言うとピョンピョンと身体を上下に動かしながら両手をパチパチとして嬉しそうに笑った。
まだ理解はしていないとは思うけど大輝があまりにも嬉しそうに笑ってるから僕もつられて笑っていた。
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