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寝るか?
大輝はハンバーグを嬉しそうにペロリと平らげてまだ欲しいと言うから僕のを半分あげるとそれも全部食べてしまった。
本当に小さい時からハンバーグ好きだったもんね。
美央さんの味には遠いけど美味しいと食べてくれる大輝と蒼大が居てくれるからそれだけで僕は幸せを感じるよ。
「やっと寝てくれた。ハンバーグの話とか好きな食べ物の話をずっとしてたから興奮したみたいだ。」
「お疲れ様。はい、コーヒー淹れたてだよ。」
「ありがとう。聖輝のコーヒー美味いからな嬉しいよ。」
9時過ぎにはいつも寝てくれる大輝がなかなか寝てくれなかったんだ。
ハンバーグとか休み前にしようかな?
「そろそろ、俺達も寝るか?」
「そうだね。明日も朝が早いからね。」
蒼大は6時前に起きて7時ぐらいに家を出て行くのだ。
遅くても日付けが変わる前に寝ている。
今日は少し早めかな?
まだ10時過ぎぐらいだからやっぱり早いかも蒼大疲れてるのかな?
体調が心配だよ。
カップを洗い炊飯器の予約を確認すると僕は寝室へ向かった。
ベッドには蒼大が先に寝ていて僕は起こさないように潜り込んだ。
蒼大の背中にそっと触れると腕を掴まれ引っ張られたから僕が蒼大を抱きしめる形になっている。
「蒼大、起きてたの?」
「俺が聖輝より先に寝たこと無いだろ?」
「うん。疲れてるから寝ちゃったと思った。」
「疲れてないよ。カフェでお預けされたから抱きしめたいんだよ。」
蒼大は身体を僕の方に向けるとギュッと抱きしめるから僕の心臓の音が聞こえそうなくらいにうるさくて仕方ない。
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