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抹茶のシフォンケーキ
大輝にお粥を食べさせて薬を飲ませる。
大好きなお粥でも半分以上残してしまっていた。
お腹空いたと言って僕の上に乗ってたから容態が良くなるかなと思っていたが甘かった。
ご飯を食べて暫くするとまた熱が上がりだした。
それに少しだけ咳もしている。
暫く苦しそうに咳をしたり寝返りをうったりしていたが今さっき寝息が聞こえてきた。
大輝が苦しそうにしている姿を見ていると辛いだから僕は寝ている大輝を見て少しだけ安心した。
「聖輝、ちょっといいか?」
「うん。今、やっと大輝が寝てくれた。」
僕は寝ている大輝を起こさない様に部屋から出て悠真に付いてリビングヘ向かった。
リビングへ入ると香ばしいコーヒーの香りが漂っていて、テーブルには僕の好きなシフォンケーキが置かれてあった。
「座って少し、ゆっくりと話をしよう聖輝。」
「うん。」
「本当は大ちゃんにも食べさせたかったんだが具合悪いからまた今度という事で少しだけ大きめにカットした。」
「抹茶のシフォンケーキだね。」
ソファに座り僕は悠真が用意してくれたシフォンケーキを口に頬張った。
本当はこんな悠長にシフォンケーキを食べてる場合じゃ無いのは分かっている。
だけど相変わらず蒼大とは連絡が取れ無い。
このシフォンケーキが食べ終わるまで現実逃避がしたかった。
食べ終わったらまた考えるから大好きなシフォンケーキを食べている間だけ幸せを感じても良いですか?
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