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いないの? side大輝
僕は寝ぼけながら目を開ける。
熱が出たのはきっとあれのせいなの・・・・・・。
ママとパパとの約束。
秘密。
でも熱が下がってもモヤモヤした感じは消えない周りの空気もザワザワしていて落ち着かない。
いぶちゃんにはお外に出ない様に側に居て欲しいとお願いしたのにどうしてなのか分からない。
いぶちゃんに、お願いしている時は少しだけ落ち着いていたザワザワ。
また激しくなり始めている。
怖いよいぶちゃん。
お部屋に来てよ!
ゆっくりとドアが開いて中に入ってきたのは、いぶちゃんじゃなくてゆうちゃん。
いぶちゃんは?
「おっ、起きたか?大ちゃん、熱はどうかな?」
「お熱ない。いぶちゃんは?いぶちゃんどこ?」
お胸のザワザワが激しくなり。
ママとパパの時みたいにお胸の奥がズキンズキンと痛くなる。
「聖輝は近くのスーパーに買い出しに行ってるけどもうすぐ帰って来ると思うからそれより大ちゃんは熱を測ってくれるか?」
いぶちゃんはお外に行ったの?
側に居てってお願いしたのにお外に出たちゃったの?
「いぶちゃんとこに行く!」
僕は起き上がりいぶちゃんの所に行こうとするとゆうちゃんが僕の肩を掴み動けない様にした。
「聖輝はすぐに戻るから大丈夫。それに外に出てまた熱が出たら聖輝が悲しむから待ってような大ちゃん。」
「いやだ!」
「大ちゃん。」
ゆうちゃんは悲しそうな顔をして僕を見て来るけど今はいぶちゃんの側に行きたい。
じゃないと・・・・・・。
「い・・・うっ・・・いぶちゃん。」
いぶちゃん。
僕が寝ちゃったからごめんなさい。
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