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入院 1

次の日、午前中に検査が終わり結果を僕の両親と蒼大さんのご両親が一緒に聞いてくれていた。 脳には異常が無いと言われて強く打った為では無いかと言われた。 何故、蒼大さんのご両親まで来ているのかは分からないけど僕の両親とは仲良く話している。 大ちゃんは僕の記憶が高校1年生までのだと分かると思い出して欲しいのか一生懸命に僕が大ちゃんにプレゼントした物とか宝物を見せてくれていた。 そしてうちの両親は蒼大さんに頼みますねと言って蒼大さんのご両親と夕方頃に自宅へと帰って行った。 「笑えますね。僕の両親。僕なんかの世話を押し付けられて蒼大さんも良い迷惑ですよね。」 「なあ、その蒼大さんて呼び方じゃなくて高校の時みたいに蒼大って呼んでくれないか?聖輝からしたら大人に見えるけど俺は聖輝の知ってる高校の同級生だった俺だからさタメ口でいいよ。」 「あっ・・・うん。」 面影はあるけれど落ち着いた感じの大人な蒼大を目の前にして高校の時の蒼大と思えと言われても僕にはピンとこなかった。 「そうちゃんはいぶちゃんが好きなんだよ。」 「こらっ、大輝。」 蒼大さんは、大ちゃんの口を慌てて塞いでいる。 好きって? まさか、あの罰ゲームで僕達は本当に付き合う事にしたのか? いやいや違うだろ罰ゲームの途中で僕は転校してるみたいだし僕と蒼大の関係ってなんだろう? 「あの・・・・・・好きって友達としてだよね?」 「あっ、うん。友達だよ。友達。」 「そうだよね。今だから話しますけど高校1年生の時ってあまり仲良くなかったですよね。」 僕を見れば喧嘩腰だったんだもん。 でも今は凄く仲いいみたいだからその方がビックリした。

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