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入院 2
夕食の時、1人になるかと思っていたら蒼大さんと大ちゃんが売店でお弁当を買ってくると部屋から出て行った。
大ちゃんも具合悪かったみたいだから無理に僕に付き添わなくて良いのにとか思ったんだけど僕に一生懸命話しかける大ちゃんを見ていたら言い出せなかった。
それに大ちゃんを見て微笑んでる蒼大さんは凄く優しい顔をしていてそれを僕は見ていたい気がした。
僕は蒼大には感じなかったけど蒼大さんを見ているとドキドキしてくるんだ。
それに蒼大さんを独り占めしたいとか思って女性の看護師さんと話をしているとチクチク胸が痛むんだ。
僕以外に優しくしないでとかまるで妬きもちを・・・・・・妬きもちって好きな子とかにするやつ?
イヤイヤ蒼大さんはあの蒼大で僕が妬きもちを妬くなんてありえないよ。
「ありえない!」
僕が叫んだらタイミングよくドアが開き僕の食事のトレーを持った蒼大さんと大ちゃんが入ってきた。
「どうした聖輝。何かあったか?」
トレーをテーブルに置きながら蒼大さんが心配そうに聞いてくる。
「大丈夫です。すみません。」
「謝らなくて良いから、ご飯食べれそうか?」
「はい。実はお腹空いちゃって、動かなくても空くんですね。」
「僕もお腹空いた。」
大ちゃんは蒼大さんの足にまとわりつきながら見上げて笑うとそれに応えるかのように優しく頭を撫でて微笑んだ。
ドキんっ!
うわっ、なにあの笑顔。
カッコ良いんですけど僕の心臓がうるさくなるのはどうしてなんだろう?
ヤバイ。
僕・・・蒼大さんを好きかも知れない。
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