ようやく松葉杖で歩けるようになり、この分だと早目に退院できるよと言われた。 ３週間目の出来事である。 確か悠真さんと治樹さんは今日、もう少ししたら会いに来てくれるって言ってたからその時にでも話をしよう。 お二人には大分お世話になっていた。 薄情な僕の両親に変わり世話をしてくれていたのだ。 悠真さんと治樹さんは、本当に仲良くて同居していると聞いている。 同居してる家に僕と大ちゃんが遊びに来ていてスーパーの帰りに事故にあったと教えてくれたんだ。 時計は面会時間のお昼２時を示そうとしている。 そうだ下のロビーまで迎えに行こうかな？ よし！ 今からゆっくりと行けば大丈夫だよね。 僕は松葉杖でゆっくりとエレベーターホールに向かって歩いた。 エレベーターホールは少しだけ僕の部屋からは遠かったけれど怪我をしていなかったらきっと遠くには感じなかったはずだよね。 あっ！ エレベーターが来た。 エレベーターの扉が開いたけれど僕の目に入って来た光景にビックリしてしまいその場に立ち尽くしてしまった。