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悠真さんお迎え
下に降りると悠真さんが待っていた。
「ゆうちゃんだぁ〜!」
嬉しそうに悠真さんに手を振る大ちゃんは今にも走り出しそうだったがなんとか我慢している。
「大輝、走らないなら悠真の所に行っていいぞ。」
「うん。約束したから走らないよ。」
パッと花が咲いた様な笑顔で蒼大さんに言うと走る気持ちを抑えながら早歩きで悠真さんの所に行ってしまった。
悠真さんはしゃがんで大ちゃんを待ってくれている。
大ちゃんは悠真さんの首に抱きつくと悠真さんは大ちゃんをそのまま抱き上げて僕達の方へと歩み寄ってきてくれた。
「悪いな悠真。」
「何、遠慮してんだよ。気にすんなって蒼大。」
イケメンな2人が笑ってる姿は絵になる。
そこに可愛い大ちゃんも居るからフワフワした感じで上手く言えないけど和むに近いかな?
「聖輝、手の方はもう良いみたいだな?」
「あっ、うん。力入れたら痛いけれど平気。後は向こうの系列病院でリハビリとかする予定なんだ。」
「そっか、治ったらまた遊びに来いよ。」
「うん。ありがとう悠真さん。」
僕の周りの人は皆んなが優しくて恵まれてると本当に思える。
「今日は近くのホテルに泊まるのか?」
「そのつもりだ。荷物は先に預けてきた。」
「まだ時間あるなら家に来ないか?治樹も休みで家にいるんだよ。」
「僕、治樹さんに会いたいです。」
とっさに言ったけれど蒼大さんが何だか複雑そうな顔をした様に見えたんだけど気のせいかな?
「妬くな蒼大。帰ったら2人になれるだろ?」
「ばっ・・俺は妬いてないぞ悠真。」
「俺には隠し事効かないからな蒼大。」
妬く?
2人だけ・・・あっ・・・僕と蒼大さんは恋人同士でずっと待たせてたんだ。
えっと・・・キスとかしてたのかな?
それ以上もあり得るよね。
ど・・・どうしょう。
意識しだしたら心臓がうるさくて周りに聞こえるかもしれないとか思う程ドキドキとしていた。
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