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寝ちったね
タクシーの中で大輝はウトウトしている。
「大輝、眠かったら寝ていいよ。」
「うん・・・大丈夫だよ。いぶちゃん。」
大輝は目を擦りながら笑ったけれど目は殆ど開いていなかった。
僕を迎えに来るのに早起きして来てくれて眠いのを我慢している。
ごめんね大輝。
「こっちに頭向けて寝ていいぞ大輝。」
「そうちゃん・・・・・・。」
蒼大が強引に膝の上に大輝を寝かせると抵抗もせずにそのまま大輝な眠ってしまった。
時計は夜の10時を表示している。
いつもは寝ている時間だから相当眠かったんだよね。
「悪いがホテルに着いたら1人で大丈夫か?」
「うん。平気だよ。大輝、寝ちゃったね。」
「昨日の夜は、聖輝に会えるって興奮してなかなか寝てくれなかったから今日は疲れたんだと思う。」
大輝の事を覚えていなかったのにそんな僕でも大輝は会いたいと思っていてくれたなんて嬉しいよ。
絶対に大輝の事を忘れたりしないからね。
それと悠真と治樹にも記憶が戻ったよって伝えなきゃいけない。
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