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良かったな side大輝 2
「ありがとう。」
『いいから聖輝に付き添ってやりな大輝。俺達はまだここで主犯が捕まるまで居る。』
「しゅはん?」
『主犯が分からないか・・そうだな、一番悪い奴を言うんだ。』
「ゲームで言ったらボスキャラかな?」
そんな感じだとタツじぃちゃんや航ちゃんが笑っていた。
僕は皆んなに頭を下げるといぶちゃんとそうちゃんの側に行って僕はいぶちゃんの手を握りしめた。
寝ているみたい。
いぶちゃんの手を握り締めてもいつもの様には握り返してこなくて僕が握っていないと手はダランとしてしまう。
「大輝、今から救急車で病院に行くから側から離れるなよ。」
「分かった。」
コクリと頷くとそうちゃんはニッコリ笑ってくれた。
でもね僕には分かるんだよ。
いぶちゃんを心配していていつもの様に笑えてないんだよそうちゃん。
だって目に涙が溜まっているんだもん。
いぶちゃんが車の事故にあった時と同じ顔をしているそうちゃんは、きっとお胸が苦しいんだよね。
そうちゃんはいぶちゃんを腕の中に抱きしめて見つめていた。
凄く痩せていて僕にでも分かるよ。
ご飯食べてなかったんだよね?
あの人にどんな事をされてたんだろう?
いぶちゃんに痛い事をして苦しめた人、僕は大嫌いだよ。
いぶちゃん早く目を覚ましてまた僕の事をギュッてしてよ。
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