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心配させちゃったね

達哉さんから体力が回復して医師の許可が出たら色々と話を聞きに刑事さんが来るだろうと教えてくれた。 あの部屋の出来事を思い出そうとすると身体が強張り上手く息が吸えなくなってしまう。 それに気づいたのが達哉さんが帰った後に蒼大に話そうとした時だった。 「聖輝!」 「ヒュッ・・・ううっ。」 「大丈夫だからゆっくり息を吸って・・そう。」 側で大輝も心配そうに僕を見ているのが分かるが上手く息を吸おうとすればするほど息が吸えなくなってしまう。 どんな目に遭ってもこんな状態にはならなかったのに・・・。 「そうちゃん。」 「大丈夫だから大輝もそんな顔するなよ。」 「うん。」 大輝は蒼大に言われて少しだけ安心をしたのか笑ったが僕を見るとやはり心配そうな顔に直ぐなってしまった。 ごめんね大輝。 心配をたくさんさせて小さな身体で色んな事に耐えてるんだよね。 僕もしっかりとしないとダメだ。 「聖輝、俺に合わせて呼吸しろ。」 蒼大は僕を抱きしめるとゆっくりと背中を撫でながら息を吸ったり吐いたりしてくれた。 僕もそれに合わせて呼吸をしていくと徐々に上手く息が吸えるようになった。 「ごめん。ありがとう蒼大。」 「聖輝、良かった。」 「いぶちゃん!元気になった?」 大輝はお菓子を手に持ちそう言いながら僕に大輝のお菓子を分けてくれようとしている。 「ありがとう大輝。元気になったけどお菓子は大輝のだから全部食べてね。」 「いぶちゃんはお菓子いらない?」 「うん。大輝の食べてるの見たら僕はお腹いっぱいになったよ。」 「ふぅ〜ん。なら、お菓子全部食べて良いの?」 僕が頷くと花が咲いたように笑い椅子に座ってお菓子を食べ始めた。 大輝、心配させちゃったね。 ごめんね。 そしてありがとう大輝。

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