276 / 699

事件の事

亜樹という人物はこの世には居ない存在だった。 桧山さんが勝手に作り上げた想像の中の人物。 想像の中の人物だから現実の人間の容姿が亜樹という作り上げた人物に似ていても中身は別人だ。 言う事を聞かなければ亜樹ではないと言って仲間2人の男達に拉致してきた亜樹と呼んでいた被害者を引き渡していた。 仲間2人は賭けをして勝った方が被害者を自宅に連れて帰りいいように遊んだ後は殺害した。 桧山さんの罪は拉致監禁位だが後の2人は殺人。 事件の事を聞いていて身勝手な理由で殺害された大輝の両親の事を思い出してしまった。 僕が殺害されていたら大輝に悲しい思いをさせてしまっていたかもしれない。 大地さんと美央さんの時の大輝の様子が思い出されて僕は胸が締め付けられる思いだった。 大輝にはあんな思いをして欲しくない。 蒼大と大輝には車の事故で心配させて今回も凄く心配をさせてしまった。 僕が悪いんじゃないと蒼大が言ってくれるが僕の警戒の無さが今回の事件を起こしてしまったんだ。 2人ともごめんなさい。

ともだちにシェアしよう!