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言うね
蒼大は戻って来ると椅子をベッドの横に置いて僕の額にキスを落としてから座った。
僕は下を向いて目をギュッと瞑り蒼大の名前を呼んだ。
「蒼大!」
「どうした?具合悪くなったか?」
蒼大は慌て僕の背中を優しく撫でてくれる。
こんな事でもすぐに心配をしちゃうのに今から話す事を聞いたら蒼大はどれだけ心配するんだろう?
けれど退院してから話したら蒼大はもっと心配するだから言うね。
「僕は・・・暗いのが怖いんだ。」
「暗いのが怖い?」
蒼大の顔が見れないけれどまだ僕が何を言っているか理解できないって感じの声のトーンだ。
「暗闇が怖くて電気つけないと寝れなくて治したくて電気消して寝ようとしたらパニックになって・・・それ・・・から・・・そっ・・・蒼大?」
グッと僕の腕を引っ張り僕の身体は蒼大の腕の中に包み込まれた。
暖かくて大きな蒼大の腕の中は落ち着くから好きだ。
あれ?
僕はさっきうまく話ができなくなって来てそうか蒼大が気付いてくれて抱きしめてくれたんだ。
「無理に話さなくていい。聖輝が怖くなくなるまで俺がずっと側にいる。」
「うん。ありがとう。けど灯りがないと寝れないんだよ。」
「俺は聖輝が側にいないと寝れない。」
蒼大のくれた言葉が嬉しすぎて僕は蒼大の背中に腕を回しギュッと抱きつくと蒼大も抱きしめ返してくれた。
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