「聖輝、この袋を持ってくれないか？」 「あっ、うん。」 蒼大が僕に紙袋を渡して来て僕の荷物は蒼大が持ってくれた。 なんだか悪い気がするけれど紙袋だけでも僕にしたら少し重い気がしたのだ。 以前なら平気で持っていたのにと思ってしまった。 それに紙袋が重かったら着替えとか入ったバッグなんて僕には持てそうにないと思った。 「早くお家に帰ろうよぉ〜。いぶちゃん。」 「ちょっと、大輝。そんなに引っ張らないでよ。」 「ごめんね聖輝。」 大輝は僕が以前と違うのを思い出してハッとした後に僕の服を握り締めていた手を離した。 「大丈夫だよ。早く帰ろうな大輝。」 「うん！」 太陽のように明るくキラキラした目を僕に向けてニッコリと笑う大輝。 大輝を見て微笑む蒼大。 僕は今が一番幸せなのかもしれない。 生きて２人とまた笑顔でいれる。 僕は２人を見つめながら改めて幸せを感じていた。