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落ち着きなさい

僕は慌てて蒼大の実家の方に駆け込んで桜子さんにお礼も言わずにどうしようを連発していた。 「いい加減に落ち着きなさい。大輝ちゃんもビックリしちゃってるしうちのお父さんまでオロオロしちゃってるじゃない。」 「でも、でも、どうしたらいい?僕はどう説明したらいい?」 「いぶちゃん・・・うゔっ・・・・。」 大輝が泣いちゃう。 落ち着かなきゃダメだ。 「聖輝君、あの事件で2人が同居しているのは知られているし大輝ちゃんとの事も話しているはずだから慌てなくて大丈夫だと思うわよ。」 「あっ・・ですよね。」 そうだった。 あの行方不明事件で世間には色々と僕の事を報道されていたんだった。 同僚さんには話をしてるよね。 僕は桜子さんの言った事で落ち着きを取り戻して大輝の事をお礼言うと大輝を連れて部屋に戻った。 桜子さんにもお義父さんにも凄く心配させちゃったし本当にお義父さんも僕と同じ様にオロオロしちゃって申し訳なかった。 お義父さんは凄く優しい人で僕の事も本当の息子みたいに扱ってくれてちゃんと叱る時は叱るし褒めてくれる時は褒めてくれる。 大地さんに似てるかもしれないそう思ったら笑ってしまった。 「ふふっ。」 「いぶちゃん?」 「大輝もごめん。大丈夫だから心配させたね。」 「大丈夫なら僕は安心。」 大輝が僕の手をギュッと握りしめて笑う。 あんなオロオロしてる僕を見たらそりゃあ不安になるよね。 本当に大輝ごめんね。

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