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迷っていたんだ Side蒼大
黙っていた拓人先輩は隣に座っている淳平の方をゆっくりと向いて膝の上で握りこぶしを作っている淳平の手にそっと触れた。
「た・・・くと・・さん?」
「俺さ、迷っていたんだ。蒼大も一緒に聞いて欲しい。」
「分かりました。」
仕事の時に見せる真剣な表情をする拓人先輩がそこに居た。
淳平に告白されてから拓人先輩の様子が少しだけ違うのには気づいていたんだ。
仕事はミスはしなかったが普段以上の能力を出し切れていれないというか普通に仕事の量をこなしてる感じだった。
淳平に告白されたと言われてそれは納得出来たが悪ふざけとかあまりしない人だったから今日の拓人先輩には驚かされていた。
拓人先輩をこんなに出来るのは淳平だけだ。
「蒼大と聖輝君の事を見ていて決心がついたというかまだ不安はあるんだが淳平を好きかと聞かれたらまだ疑問もあるがそれでも良いなら淳平と・・・こ・・恋人になれたらなと・・・・ダメか淳平。」
スゲぇ〜!
あの拓人先輩が真っ赤な顔して弱気で淳平に聞いてるよ。
いつも自信に満ち溢れている拓人先輩なのに淳平にしか出せない拓人先輩だよ。
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