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煽るな聖輝
僕の中にゆっくりと蒼大自身が入って来るのが分かる。
気遣いながらそれでいて僕の感じる場所を探しながらゆっくりと丁寧に入ってくる。
僕が拉致されてからの蒼大は少しだけ変わったのだ。
乱暴な行為でも僕が安心する様に優しく抱きしめる腕の力とか些細な事だけど僕には凄く嬉しかった。
「聖輝、凄い締め付けだ。俺、情け無いけどもたないかもだわ。」
「そ・・・うた・・・・ふうっ・・僕も・・・動いて・・・・。」
「煽るな聖輝。」
なんか珍しく蒼大が顔を赤くしているけどなんだか可愛い。
僕も色んな蒼大が見たい。
蒼大の頬に手を伸ばして触れると蒼大はその手を優しく包み込んでキスを落とす。
たまに照れくさいことを平気でしてくる。
本当にカッコいいな僕の旦那様。
「動くぞ聖輝。」
「うん。」
蒼大は包み込んでいた手を指を絡めて繋ぎ直すと強く握りしめた。
大きくて温かな手は僕を落ち着かせてくれた。
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