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撮影 4

「そろそろ、撮影を始めたいと思うのですが少しだけ黒岡さんと2人で話をさせてもらえないでしょうか?」 「僕とですか?」 高梨さんが言った事に黙って僕の隣に座っていた蒼大が反応したのだ。 「聖輝に何か用ですか?此処で話はできないんですか?」 「すみません。2人の方が良いのですがご無理ですか?」 高梨さんの態度に蒼大が苛立ちを感じたのか座っていたのに立ち上がり圭のそばに近寄って行った。 修も慌てて蒼大の後を追ったけれど蒼大は圭の肩を掴んだ。 「お前、聖輝に何させる気だ。」 「落ち着けよ蒼大。」 「スイーツの飾り付けの事ならお前か修が側にいろよ。聖輝の状態を理解してるんじゃないのか?理解してないなら聖輝をこのまま連れて帰るしもう店にも来させない。」 蒼大がキレてる。 今にも圭を殴りそうな勢いだけど僕は蒼大が言いたい事が分かるから止めれない。 はっきり自分で2人っきりは無理ですと言いたいけれど2人っきりとかを考えただけで声が出ないのだ。 怖くて仕方がない。

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